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シンチグラフィ・SPECT検査

シンチグラフィ検査とは

 シンチグラフィ(scintigraphy)は、放射性同位元素(ラジオアイソトープ)で標識された薬剤を体内に投与後、放出される放射線を画像化することによって薬剤の分布を調べる検査です。薬剤の種類によってどの臓器に分布し、どの様な機能を反映するかが決まり、検査の種類が異なります。例えば、 99mTc-HMDPや99mTc-MDPは骨代謝が盛んな部位に集まる性質を持っているため、骨転移の検索に用いられます。シンチグラフィは単に”シンチ”と略して呼ばれることが多く、“RI検査”“核医学検査”はやや範囲の広い呼び方です。

 単純X線写真やCTなどは体の構造を調べる検査(形態診断)ですが、シンチグラフィでは体の機能や病気の活動性などを調べることができます(質的診断)。

 シンチグラフィの断層撮影のことをSPECT(Single Photon Emission Computed Tomography)と呼び、異常に薬剤が集まっている部位をより詳しく見ることができます。

 薬剤の投与は、主に静脈注射によって行われます。注射の痛みはありますが、撮影の間は安静に寝ているだけです。薬剤による副作用は極めて少なく、安心して受けていただける検査です。注射から撮影までの時間は検査の種類によって様々で、骨シンチなら約4時間、Gaシンチなら3日間空けて撮影します。撮影時間も検査の種類によって異なりますが、概ね20-40分程度です。

骨シンチグラフィ

 骨シンチグラフィは全身の骨を一度の検査で調べることができます。骨代謝を鋭敏に反映することから、骨転移を高感度で検出することができます。また、単純X線写真やCTでの検出が難しい、微小な骨折や不全骨折なども検出することが可能です。

胃がん骨転移症例

図:胃がん骨転移症例
上腕骨、肋骨、脊椎、骨盤骨、大腿骨などに異常集積が多数認められ、多発骨転移の診断となった。

脳血流シンチグラフィ

 脳の血流を測定する検査です。脳血管障害などでは脳内の血流が十分かどうか、アルツハイマー病などの認知症や脳の変性疾患では脳の機能が低下していないかどうか、などを判定することができます。

 ダイアモックス負荷脳血流シンチでは、脳循環予備能 (脳血管がどの程度血流を増やすことができるか)を測定します。

安静時 ダイアモックス負荷時 MRI MRアンギオグラフィ
安静時 ダイアモックス負荷時 MRI MRアンギオグラフィ

図:左後大脳動脈狭窄症例
左後頭葉の脳循環予備能の低下を認める (矢印)。MRIでは同部位に変化は認められないが、MRアンギオグラフィ(MR血管撮影)では左後大脳動脈の高度狭窄を認める。

 脳血流は脳血管の要因のみならず、脳の変性疾患でも低下することが知られており、疾患の鑑別や早期診断に有用です。
 最近では認知症の診断にも多く用いられており、早期発見や認知症のタイプ(種類によって治療薬が効きやすいものがあります)の鑑別、進行度の評価などに用いられています。

アルツハイマー型認知症

図:アルツハイマー型認知症
両側側頭頭頂葉の血流低下 (矢印)を認める。

 以上、骨シンチグラフィと脳血流シンチグラフィについて説明しましたが、その他の種々の薬剤を用いることにより、心臓、肺、肝臓、腎臓、副腎、消化管、甲状腺、副甲状腺、精巣などの様々な臓器の検査が可能です。

当院で通常行われているシンチグラフィ検査

 この表は、当院で行われているシンチグラフィ検査と使用薬剤をまとめたものです。このほか、循環血液量測定、甲状腺ヨード摂取率測定など画像を伴わない検査も行なっています。

アルツハイマー型認知症

 上記検査以外でも、主治医、患者様のご要望があり施行可能な検査は実施を検討します。
核医学・PETセンター(TEL:092-642-5821)までお気軽にご相談ください。

SPECT-CT装置

 当院は最新鋭のSPECT-CT装置を4台備えており、国内でも有数の核医学施設の一つです。

シーメンス社製 SymbiaT6
シーメンス社製 SymbiaT6
GE社製 Infinia Hawkeye 4
GE社製 Infinia Hawkeye 4

 SPECT画像は断層画像ですが、CTと比べると解像度が非常に悪くしばしば病変の部位を特定することが困難です。SPECTとCTを組み合わせたものがSPECT-CT装置で、SPECT画像とCT画像を重ね合わせることによって病変の正確な位置を同定することができます。

骨シンチでのSPECT-CTの有用性

図:骨シンチでのSPECT-CTの有用性
多発骨転移の患者。右側のプラナー画像では、第一腰椎、左腸骨に異常集積(濃度の濃い部分)が見られ、骨転移と診断できた(拡大像の赤丸内)。左側のSPECT-CT画像でより詳しい位置の特定が可能。左臼蓋の病変はプラナー画像だけで見つけるのは難しく、SPECT-CT画像を加えることによって診断できた。

シンチグラフィ検査を受けるには

主治医への相談

現在病院におかかりの場合、主治医にご相談ください。
不明な点は、直接下記連絡先までお問い合わせください。

お問合せ先
〒814-8582
 福岡市東区馬出3-1-1
 九州大学病院 核医学・PETセンター TEL 092-642-5821
 業務時間 9:00~16:40(土日祭日は除く)

お申し込み方法

 医療機関様より当センターにお電話をいただき、内容を検討して検査日時を決定いたします。
原則、医療機関からの紹介の方を対象としています。

結果報告

 検査結果は文書とCD-ROMにて、ご紹介いただいた医療機関に送付いたします。説明はかかりつけの主治医から受けることになります。
直接本院に来院された患者様は、当院放射線科外来にて後日結果説明いたします。なお、通常検査の翌診療日に診断レポートを作成し発送いたしますが、遅れる場合もあります。