文字サイズ
  • PCサイト
  • ホーム

平成7年卒 馬場 眞吾(核医学グループ)

2012年08月01日

放射線科に入局して

 平成7年に放射線科に入局しました。最初の2年間の研修医を終了した後2年間の一般病院勤務を行い、その後4年間は九大の基礎の大学院に行かせていただきました。この4年間は完全に臨床を離れて、遺伝子の多型に関する基礎研究を行いました。大学院終了後は大学病院で勤務したのち、米国Johns Hopkins大学に留学させていただきました。2年間のresearch fellowの後大学に帰学し、現在に至っています。自分の例のように九大放射線科には希望者には学位取得や留学も含め幅広いオプションが用意されています。

 九大放射線科は消化管内視鏡など消化管の診療を含めた幅広い分野を包括して行う数少ない診療科です。また日本で最も古い歴史があり、偉大な先輩方が多数いらっしゃいます。これは旧帝国大学の強みでもあります。研究予算の獲得も多く、他の大学病院では導入が難しい最新の診療機器が装備されており、最先端の研究が可能です。

 近年では分子生物学の知識が薬剤の開発に応用され、分子標的治療薬が脚光を浴びています。同様に診断の分野においても従来の形態情報だけでなく分子レベルでのイメージングが今後の重要なテーマになることと思います。九大でもサイクロトロンの導入により基礎研究を含めた分子イメージング研究に注力していく予定です。また治療の分野では炭素線を用いた最先端の放射線治療施設が2013年に鳥栖市にオープンし、九大が主導的な立場をとることになる予定です。このように放射線科は科学技術の進歩を身近に体感できる診療科といえると思います。

  • 学会・研究会