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重粒子線治療

 粒子線治療は電荷をもった粒子を光の速さの約70%まで加速してがん病巣に照射する治療です。
体内の一定の深さのところで線量がピークとなって止まる性質があるため、そのピークを病巣の位置や大きさに合わせることで、副作用を抑えながらがん病巣だけをピンポイント照射ができるのが特徴です。
エックス線やガンマ線を用いた治療に比べて、線量集中性が格段に高く、周囲臓器へ放射線が当たる範囲を減らせるので、副作用の更なる低減が図れ、より高い治療効果が期待できます。

粒子線の特徴 高精度X線治療と粒子線治療の比較

 粒子線には陽子を用いる陽子線治療と炭素イオン線を用いる重粒子線治療の2種類あります。中でも、重粒子線は同じ線量を当てたときのがん細胞に対する効き目が、エックス線の2~3倍と高く、これまでの放射線治療が苦手としていた腺がんや肉腫系のがんにも高い効果が得られます。

重粒子線と陽子線との違い

 重粒子線治療ができる施設はまだ国内3か所ですが、現在、平成25年春の開院に向けて佐賀県鳥栖市に九州では初(国内4番目)の重粒子線がん治療センター(SAGA-HIMAT)のプロジェクトが進行中です。
当科でも重粒子線がん治療学講座を中心にこのプロジェクトに参画しています。また、平成24年4月に当科に粒子線がん治療外来を開設し、国内の粒子線治療施設と連携して、粒子線治療を希望する患者さんへの情報提供、適応判断、適応のある患者さんの紹介、治療後の経過観察などを行っています。

九州国際重粒子線がん治療センター サガハイマット